モデリングウォーターとは?建築模型の水表現を劇的に向上させる革新的素材の使い方完全ガイド
建築模型やジオラマの水表現に最適なモデリングウォーターの特徴や使用方法を詳しく解説。初心者でも簡単に美しい水表現が実現できる、プロ推奨の模型用素材をご紹介します。
モデリングウォーターの基本知識と特徴
モデリングウォーターは、建築模型やジオラマの水表現を簡単かつリアルに実現できる画期的な模型用素材です。変成シリコーン樹脂を主成分とし、常温で使える手軽さと優れた透明度が特徴です。
製品の主な特徴
モデリングウォーターの最大の特長は、常温でそのまま使用できることです。従来の水表現用素材とは異なり、熱を加えて溶かす手間が一切不要なため、作業効率が大幅に向上します。また、一液性なので計量等の必要がなく、開封したらそのまま使うことができます。
注入後はわずか12分程度で表面硬化が始まるため、作業時間を効率的に計画できます。完成後の仕上がりにおいても、高い透明度を保ちながら収縮がほとんどないため、リアルな水表現を実現できます。また、アクリル系塗料を使用することで、池や海、川など、さまざまな水の色味を自在に表現することが可能です。
表面加工によってさざ波や波紋も簡単に作れるため、よりダイナミックな水景を演出できます。さらに、作業中の刺激臭が少なく抑えられているため、長時間の作業でも快適に制作に取り組むことができます。
効果的な使用方法とテクニック
優れた水表現を実現するためには、適切な使用方法と作業環境の整備が重要です。以下に、効果的な使用手順とプロのテクニックをご紹介します。
基本的な使用手順
-
作業前の準備:作業面を水平に調整し、(
必要に応じてマスキングテープやセロハンテープなどで流出防止措置を実施)
-
注入作業:1回の注入は1cm程度の厚さを目安に
-
気泡処理:注入直後に残った気泡を丁寧につぶす
-
着色作業:硬化後1時間以上経過してからアクリル系塗料で着色(
予め液に着色してから型に流し込む方法もキレイに仕上がるのでお勧めです)
-
表面加工:注入後40~60分の間に波紋などの表現を行う
応用テクニック
モデリングウォーターを使用した水表現では、いくつかの高度なテクニックを活用することで、よりリアルな仕上がりを実現できます。
まず、水深のある水域を表現する場合は、一度に注入せず複数回に分けて層を重ねていきます。この手法により、深い部分ほど色が濃くなる自然な水深の階調を生み出すことができます。着色においては、クリアカラーをベースとして使用することがポイントです。通常の塗料と比べて透明度が高いクリアカラーを使うことで、水特有の透明感や清涼感を損なうことなく、理想的な色調を表現できます。
着色は、硬化後に表面にアクリル系の塗料を塗る方法がありますが、お勧めとしては、液にあらかじめアクリル塗料で着色してから流し込む方法です。
紙コップなどの容器に使用したい量のモデリング・ウォーターを出し、着色剤(アクリル絵具等)を少量ずつ混ぜていきます。ここで重要なのは、着色剤は少量ずつ!混ぜるときは優しく!の2点です。空気が入らないように注意しながらしっかりと混ぜると綺麗な仕上がりになります。色合いが決まったら、優しく型に流し込んで硬化させましょう。
また、水面の動きを表現する際は、硬化が始まる前のやや粘度が増した状態で、ピンセットを使って表面を慎重に加工します。この作業を3~4回程度繰り返すことで、波紋や水の流れといった動きのある表情を自然な形で定着させることができます。
安全な取り扱いと保管方法
製品の性質上、適切な取り扱いと保管が製品寿命と作業の安全性に直結します。以下の注意点を必ず守りましょう。
作業時の注意事項
モデリングウォーターを安全に使用するためには、いくつかの重要な注意点を必ず守る必要があります。まず最も重要なのが、必ず換気の良い場所で作業を行うことです。室内で作業する場合は、窓を開けるなど十分な換気を確保してください。
また、本製品は第四類第三石油類に分類される可燃性素材のため、火気の使用は絶対に避けなければなりません。作業中は皮膚への直接接触を防ぐことも重要です。万が一付着した場合は、直ちに石鹸で洗い流してください。作業を開始する前には、周囲への飛散や漏れを防ぐため、新聞紙やビニールシートでの養生を徹底することをお勧めします。
もしも使用に関して不安がある場合は、作業時は手袋やマスクなどの適切な保護具を着用しても良いでしょう。基本的な安全対策を実施することで、快適かつ安全に作業を進めることができます。
まとめ
モデリングウォーターは、建築模型やジオラマの水表現を革新的に向上させる素材です。常温での作業が可能で、一液性のため、初心者でも扱いやすい特徴を持ちます。適切な使用方法と安全管理を心がければ、プロフェッショナルな水表現を簡単に実現できます。
2024年6月からは環境に配慮したパッケージにリニューアルされ、より使いやすくなっています。建築模型の表現力を高めたい方には、ぜひ試していただきたい製品です。