ランドスポンジの使い方完全ガイド!建築模型の樹木をリアルに表現する方法
建築模型の樹木作りに欠かせないランドスポンジの基本的な使い方から応用テクニックまでを詳しく解説。初心者でも失敗しない手順と、プロ級の仕上がりになるコツをご紹介します。
ランドスポンジとは?特徴と選び方を詳しく解説
ランドスポンジの基本
ランドスポンジは、光栄堂が企画・開発している建築模型用の植栽材料です。樹木の葉や低木などを表現するための専用素材として、多くのモデラーに愛用されています。
主な特徴
- 豊富なカラーバリエーション
- 異なる色を混ぜて深みのある表現が可能
- スポンジ素材で扱いやすい
- 植栽ボンド「葉造くん」との相性が良好
選び方のポイント①用途で選ぶ
- 常緑樹:濃い緑系
- 落葉樹:季節感のある色味
- 低木:明るめの緑
選び方のポイント②必要な道具
- 植栽ボンド「葉造くん」
- 紙コップ(混合用)
- 割り箸など(混合用)
- 小さめのスプーンやスポイト(水計量用)と水
初めて使用する方は、まずは1色から始めて、慣れてきたら複数色を組み合わせることをおすすめします。直射日光を避けて保管することで、長期間使用可能です。
【初心者向け】ランドスポンジの基本的な使い方と手順
建築模型づくりを始めたばかりの方でも安心してください。ランドスポンジを使った樹木作りは、手順さえ押さえれば誰でも美しく仕上げることができます。今回は、失敗しない基本の作り方をご紹介します。
最初に準備するもの
まずは道具を揃えましょう。ランドスポンジと植栽ボンド「葉造くん」は必須アイテムです。そのほか、身近にある紙コップ、割り箸、小さめのスプーン(スポイトでも可)も使います。幹の部分や枝の部分は、銅線があらかじめ束ねてある「トゥリーク」や「樹木の幹」がお勧めです。少し難易度は上がりますが、針金で一から自分で作る方法もあります。お好みで選んでください。
基本手順①材料を混ぜ合わせる
さて、いよいよ作り始めます。紙コップにランドスポンジを適量入れたら、植栽ボンド「葉造くん」をまんべんなくまぶしていきます。ここでのポイントは、ケチらずに多めに入れること!次に水を少量加えます。小さめのスプーンやスポイト等で少しずつ様子を見ながら加えましょう。水を加えたら、「葉造くん」とスポンジがしっかり馴染むように、しっかりと混ぜ合わせます。全体の色味が白っぽく、箸でスポンジを押しつぶしたときに、ボンド液がジュワっと染み出すぐらいが目安です。
基本手順②樹木を形作る
材料が準備できたら、いよいよ木作りの工程です。用意した枝に、さきほどの混合物を優しく乗せていき、少しずつ形を整えていきましょう。最初は小さめの木から始めるのがおすすめです。
スポンジは①の工程で接着剤(葉造くん)が染み込んでいるので枝に乗せる際、追加の接着剤は不要です。また、①の工程で「葉造くん」や水の量が少ないと、パサパサとした質感となり、接着力が弱まるほか、作業もしづらいです。全体的に白っぽくしっとりとした質感を目指して「葉造くん」と水を追加して調整しましょう。
失敗しないためのアドバイス
初めての方によく聞かれるのが「水加減」についての質問です。実は、水は少なめから始めるのがコツです。様子を見ながら足していけば失敗が少なくなります。
慣れてきたら、異なる色のランドスポンジを組み合わせたり、大きな木に挑戦したりしてみましょう。きっと、あなたらしい素敵な模型空間が作れるはずです。
プロ級の仕上がりに!ランドスポンジの応用テクニックと配合のコツ
ランドスポンジの基本的な使い方をマスターしたら、次は一歩進んだテクニックに挑戦してみましょう。プロモデラーも実践している、リアルな植栽表現のコツをご紹介します。
色の組み合わせで表現の幅を広げる
自然界の樹木は、決して単色ではありません。明るい部分、影になる部分、季節の変化…。この微妙な色の違いを表現するのが、ランドスポンジの真骨頂です。
たとえば、桜の木を作る場合。薄いピンクだけでなく、白やごく薄い緑を混ぜることで、本物のような繊細な色合いが生まれます。葉桜を表現する時は、新芽の明るい緑と成熟した深い緑を組み合わせてみましょう。品番によっては、あらかじめ2色が混ざった混色タイプもあります。
質感にこだわった接着剤選び
木工用ボンドなどの一般的なボンドでも接着は可能ですが、ボンドが固まった後の質感は「葉造くん」にはかないません。「葉造くん」を使用する一番のメリットは、何といっても質感の良さを残したまま接着ができること。スポンジのふわふわとした質感を損なうことなく接着できます。
季節感を演出するテクニック
四季の変化を表現するのも、プロの技の見せどころです。
- 春:新緑とピンクを組み合わせて、芽吹きの季節を表現
- 夏:深緑をベースに、光を受ける部分は明るい緑をプラス
- 秋:赤や黄色を徐々に混ぜて、紅葉の様子を表現
- 冬:落葉した後の枝振りを活かした繊細な表現
リアルさを極める仕上げ
最後の仕上げも重要です。乾燥後、極細のピンセットで余分な部分を取り除いたり、形を整えたりすることで、より自然な仕上がりになります。
特に注目してほしいのは「光と影」の表現。建物との位置関係を考慮しながら、日向と日陰で異なる色合いを使い分けることで、模型全体の説得力が格段に上がります。
プロの技を取り入れることで、あなたの模型作りはさらなる進化を遂げるはずです。ぜひ、これらのテクニックを活かして、オリジナリティあふれる作品作りに挑戦してみてください。